CPAP(シーパップ)をやってみた!

重度の睡眠時無呼吸症候群記者が体験ルポ
 寝ている間に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、心臓病や脳卒中を引き起こす可能性のある怖い病気だ。昼間に眠気に襲われるため、仕事の能率が低下し、ドライバーなら交通事故の原因にもなる。
 治療にはさまざまな方法があるが、効果があるとされているのが、自宅でできる経鼻持続陽圧呼吸療法(CPAP(シーパツプ))だ。
 寝るとき鼻につけるマスクから、空気が一定の圧力で押し込まれ、睡眠中の呼吸を補助する。熟睡できないSAS患者は、「眠るとはこういうことか!」と実感できるというが、本当なのか?
 取材に訪れた「日本橋循環器科クリニック」の岩間義孝院長に、「見たところ記者さん自身が睡眠時無呼吸症候群患者です。他人に話を聞くよりこの際、自身の治療体験を記事にした方がいいのでは?」と言われ、40代の日刊ゲンダイ本紙記者が、CPAPの効果を実際に試した。

 記者は身長180センチ、体重95キロの肥満体。妻から「いびきがうるさい」と言われている。夜は寝ているはずなのに昼間は体がだるく、電車で居眠りをして乗り過ごすことも多かった。
 簡易型睡眠モニターで調べると、やはり重度のSASだった。睡眠1時間当たりに呼吸が10秒以上止まるか、十分な呼吸ができない回数を「無呼吸低呼吸指数」と呼ぶ。これが5回以上でSASと診断され、30回以上は重症だが、記者は56回もあったのだ。
 早速、翌日からCPAPを始めたが、予想に反し効果は上がらなかった。理由はマスクをつけて1時間半ほどで、鼻の粘膜に当たる空気が気になり無意識のうちにマスクをはずしてしまっていたからだ。
 そこで、送り出す空気圧を調整したところ、効果はテキメン。マスク装着が一晩5時間に延び、昼間の眠気が解消した。 そればかりか3カ月後には体重が3キロ減り、“胸焼け”もなくなった。岩間院長が言う。
「一般的にSAS患者は夜間の睡眠が十分でないため昼間の活動量が少なくなります。また胃の内容物が食道に逆流する胃食道逆流症を起こして、胸焼けする人も多い。しかし、睡眠中の呼吸が正常化すれば、これらの症状が治ることが多いのです」
 自宅で検査が可能な簡易型睡眠モニターで無呼吸低呼吸指数が40/時以上の人は、1カ月1回通院することを条件に、保険でCPAP治療器の使用料や診察料金がカバーされる。3割負担なら月額約4700円だ。ちなみに、入院が必要な精密検査では無呼吸低呼吸指数が20/時以上でCPAPが保険適用となる。
 ただしCPAPは空気圧でつぶれかかった上気道を広げて、呼吸を補助するもの。SASを根治させるものではない。体重を減らすなどしない限り、CPAPをやめればSASも元に戻る。
| 希望


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